春ですね、チェンソーや刈払い機の整備依頼が急増です。
今回はホンダの背負い式刈払い機UMR425です。
4サイクルエンジン搭載で粘り強い特性のエンジンです。
早速点検作業開始です。
まずはスパークプラグ、そして冷却系の詰まり点検をします。
冷却空気通路に汚れが無いかは凄く大切な点検項目。
冷却ファンとキャブレター奥の空気取り入れ口をチェック。
スパークプラグの碍子が黒っぽく色づいてます。
これ、オイルが燃焼した痕跡、排気ガスもオイル臭が若干あります。
エンジンの消耗が原因ですね、まだ実用範囲内なのでお客様に説明し了承、作業続行です。
オイル消費量が増えているのでオイル管理のサイクルを短くしてもらいます。
背負い式の整備で必ず必要な部分。
フレキシブルシャフトのグリスアップです。
これしないとフレキが折れます。
作業前の試運転で気になったクラッチハウジングからの異音。
エンジン音で聞き逃してしまう位いですが「キㇼ~ッ~キ~」と発音します。
聞きなれた音です。
犯人はコレ、クラッチドラム部。
ここにベアリングが付いてます、異音はベアリングからです。
ドラムを手で回すとゴロゴロ感が伝わって来ます、嫌な感じ…
このベアリング交換にはシャフトが刺さる側からスナップリングを外します。
でも、とても深い位置にあるので長~いスナップリングプライヤーが必用です。
簡単には外れません。
二つのベアリング。
上がトラブルのあったベアリング6202ZZ、純正装着品です。
このタイプ、ダストシールがインナーレースと接触してないんです。
なのですき間からのぞくと玉が見えます。
当然、埃やゴミが侵入します、そして水も…
じつはこの部分、エンジンに水がかかるとベアリングまで侵入してきます。
田んぼで使ってジャバジャバ洗うなんで絶対NG。
雨の日に使ったらエンジンを下にしておいてくださいね。
今回はちゃんとシールする6202DDを使用しました。
これなら埃や水は入りません。