作業中に発電機が苦しそうに振動する不具合です。
機体が振動して発電ができなくなるそう…
ホンダインバータ発電機EU18iです、稼働時間は200時間強。
*この機種には簡易アワーメーターが装備されています。
エンジン始動直後に出力表示灯の点滅回数で100時間単位ですが稼働時間がわかります。
エンジンの回転状況から排気系が詰まる現象「排気閉塞」が発生していると判断。
マフラーを取外し点検しました。
*発電機ではよくあるトラブルです。
エキゾーストマニホールドです、内部にカーボンが堆積しています。
排気ポートにも大量に溜まってますね、奥に見えるのは排気バルブのステム。
なんだか湿ってますね~
検討の結果エンジンを分解して診断する事に…
EU18iのエンジン単体はこうなってます。
比較的簡単に摘出可能なので助かります。
このタイプのエンジンはシリンダーヘッドとシリンダーが一体構造。
バルブとガイドを点検するにはピストンを抜き取る必要があるんです。
ちなみにカムはタイミングベルト駆動です。
これがピストンとコンロッド。
問題となる傷や焼けはありません。
これ、燃料室をしたから覗いた図。
左の小さい丸いのがエキゾーストバルブで右の大きいのがインテークバルブ。
エキゾースト側がオイリーです、良くないですね。
左右逆に撮影しちゃいましたが右の小さい穴、バルブガイド周辺がオイルで湿ってます。
多いい方、インテークバルブは渇いてますが、エキゾーストバルブは湿ってます。
燃焼室やインテークバルブの状態から推測するとエキゾーストバルブ系からのオイル下がりですね。
ピストンリングやインテーク系からのオイル流入ならプラグやピストンヘッドにカーボンが溜まっているはず。
エンジンの修理が必要です。
今回の症状が発生する原因として考えられる事は
①オイル管理不適切によるバルブガイド及びステム磨耗
②排気口出口を遮蔽する状態での運転
③製造上の精度不良
さて、今回のはどれでしょう…