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Channel: PLOW上越・ホンダウォークの修理ブログ
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新しい年! 今年もよろしくお願い致します。

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正月休みも一瞬で過ぎ去り、暴飲暴食で肥大化した体で業務再開です。


今年の初仕事は「チェンソー」からスタートとなりました。


正月早々エンジン不調で入院したのはゼノアG3701

始動不良と吹け上がり不良です。



エンジンを始動して不具合内容を確認します、確かに始動性不良です。

吹け上がりは低速回転~中速回転に加速時息付きが発生、最高回転も1000回転ほど低い値です。


シリンダー壁とプラグをチェックし、キャブのニードルで空燃費をいじっても改善しません (ノ_・。)


ダイヤフラムの劣化の様なので見積りを連絡後分解作業に入りました。




チェンソーのキャブレター分解は至って簡単です、パーツも少なくシンプル (ノ゚ο゚)ノ

でもセッティングが凄く微妙で、いい加減に調整するとエンジンが焼きつきます、簡単に。



これはポンプダイヤフラム、ドライバーの先の部分が硬化してます。

「パリ、パリッ」って感じです。

本来はトテモしなやかな材質なんですが。

メタリングダイヤフラム側も硬化が進んでいました、両方交換です。



メタリングダイヤフラムを剥ぐと丸い網が見えます。

この部分も丁寧に清掃します。

エンジンポンプなんかはこの部分に水分が溜まり、網が錆びてる事もあるんで必ずチェックです。



これが今回交換するダイヤフラムキット、ダイヤフラムとパッキンがセットになっていて便利です。




交換作業が終わったら、ニードルの戻し回転数の仮調整をします。

ゼノアG3701の基準値は高速:1 3/8戻し、低速:1 1/8戻し

キャブレターにHとLの刻印があるので間違わない様に調整します。



特に高速側の調整に問題があるとエンジンの焼き付きに直結します、基準値表のチェックも必要に応じて行って下さい。



仮調整が済んだら本体に取付ます。



エアクリーナーはスクリーンタイプなので高圧のエアーを吹きつけて清掃すると破れますΣ(゚д゚;)

上下に分解できるので内面から外面に向かってパーツクリーナーを吹いて清掃し乾燥後組立ます。


注}写真をとり忘れましたが、燃料タンク内のストレーナー(燃料フィルター)も点検し清掃又は交換を行って下さい。

燃料フィルターが汚れていると、燃料流量が不足して、高速回転時に燃料が薄くなって焼き付きます。


結構、フィルターの詰まりで焼き付きのトラブルがでるので要注意です。


脱線しますが、最近のハスクバーナー製チェンソーで新品時にタンク内で燃料ホースが捻じれた状態で組立られている機体が散見されます。

その状態だとストレーナーがタンク中ほどの高さに位置して底まで落ちません

作業中燃料を消費していくと途中でストレーナーが露出し空気を吸ってしまいます。

エンジン不調で気が付けばいいのですが、最悪空燃費が過薄でエンジンが焼き付きます。

怖い話ですが、3割くらいの確率で捻じれてました。




全て組みつけたらエンジン調整です。

低速~中速の加速がなめらかかチェックし、OKなら高速回転の調整を行います。

この機種の最高回転は25AP16インチバーで14000~15000回転Σ(゚д゚;)

結構高回転型です、標準セットだと13400回転程になりました。


若干追い込んで14000回転にセット。

高回転時の排気煙の臭いとエンジン音に異常がないかチェックし完了です。


ちなみに高速(Hニードル)を締めて行くと燃料は薄くなり、エンジン最高回転は上昇します。

ドンドン薄くすると途中で吹けが悪くなりエンジンは失速します、薄過ぎです。


このG3701でテストしましたが、規定値上限の15000回転になる様にセットすると、回転上昇はイイのですがトルクが顕著に減少します。

13600~14000回転が実用上ベストなセットでした。


ダイヤフラムの劣化は徐々に進行するのでユーザーは変化に気付きにくいものです。

5年使ったらダイヤフラム交換をしてみて下さい。

きっと違いに驚くはずです。
















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