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Channel: PLOW上越・ホンダウォークの修理ブログ
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ホンダハイブリッド「HSS1170i」 パワー不足

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昨日からの寒波で除雪機修理に追われてます。


今朝一番のご依頼は「何かパワーが無い ヽ(`Д´)ノ


駆け付けて確認してみると確かに何か「弱々」感が…

おまけにエンジンが息付きします。


この機種「HSS1170i」は発電機用ベルト以外はベルトが有りません   Σ(゚д゚;)

なのでオーガベルトが緩いなんてのはあり得ません、そもそもそんな物付いてません。

(ベルト交換のメンテナンスにお金がかからないんです、修理屋泣かせです)


早速エンジンの確認です。


まずはエンジン回転数のチェック



エンジンオイルの量をチェックしてから暖機運転をします。

始動直後はオイルが硬く、50RPM以上回転が下がってます



暖機後の最高回転数を測ると3130 RPM ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ


カタログデータでは10.3PS/3600 RPMとなっているはず…


でも、カタログの数値も実際の調整値では無いんです      ∑(゚Д゚)

実は整備用要領書には別の馬力表記になってるるんです、サービスマニュアルとエンジン単体の整備用要領書を研究すると、「GXV390知られざる馬力の秘密」って本が書けそうですね。


HSS1170iに搭載されているGXV390はたしかにエンジン単体でのスペックは上記の数値ですが搭載する機体によって回転数の設定が違うんです ( ̄□ ̄;)!!


HSS1170iの場合、最高回転数3300RPMに調整されています。

そうなんです、カタログの馬力は出て無いんですね。


ハイブリッドでは無いHSS1170n(J)もカタログでは11.8PS/3600 RPMと記載されてますが、実機は3300RPMに設定されています。

整備用要領書にも3300RPMに調整するようになっています。

(このエンジン実はHSM1390iと基本的に同じエンジンGX390、HSM1390は本来の最高回転数3600 RPMに設定されてます)


ホンダの除雪機カタログではHSS1170n(J)HSM1390i同じ馬力と記載されてるんです。


こう言う表記ってどうなんでしょう? (/TДT)/

なんかヤダな。

話が脱線したので戻ります。



キャブレター周辺はコンな感じです。


この部分で最高回転数を調整します。

時計方向に締めると回転が落ちるんです。

今回は低かったので、規定値3300 RPMにセットします  (ノ゚ο゚)ノ


実は新車でも調整値にバラつきがあって規定値より結構低い機体があります。

納品前に測定して異常値な機体は調整します。


巷には調整しないで納品されてる機体も多いのではないでしょうか?





指でさしてるネジはアイドリング回転調整スクリュー

2200 RPMが規定値です。


でも、息付きの原因は他にあるはず、燃料供給系を点検します。



燃料フィルターです、中に汚れが…

かなり汚い (`Δ´)


コンな状況の時はキャブレター内部が汚損している事が多いので確認です。


フロートチャンバーを外すと「やっぱり」 (ノ゚ο゚)ノ

状態は良くありません、って言うか「汚すぎ



これはキャブレター最下部、フロートチャンバーを取り付けるスクリュー

真鍮製で中に穴が開いてます、電磁ソレノイド燃料をカットする為の穴です。

腐食が酷いので交換します。


このスクリュー、腐食すると亀裂が入り突然折れます     (  ゚ ▽ ゚ ;)


除雪中に急にガソリンが「ダラダラ」出て止まらない\(*`∧´)/

なんて事もしばしばあるんです。


チョッとでも腐食したら即交換すべき部品ですね。



分解したキャブレターは泡タイプのキャブレター洗浄液で処理します。

見違えるほど綺麗になるんです。


こうして清掃したキャブレターを機体に取付け再調整。


本来の調子を取り戻す事が出来ました (ノ´▽`)ノ


試運転してみると「全然違う!」


本当の馬力、出てますか?

























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